最近のサロン活動「第14回ハート歴史読書サロン勉強会報告」 

 

猛暑の8/8(木)16〜18時半・ハートの会赤坂分室に於いて・山内尚隆・岩佐恒夫・松村秀雄・佐鳥聡夫・佐鳥春美・山崎嘉彦・圓山壽和諸氏と尾島正男の8名の出席で、2時間半の亘り、歴史書の山本博文著「忠臣蔵」の決算書の輪読会3回目を第2章の「軍資金と浪人生活」3節・36頁を中心に行いました。

  今回は第1節で軍資金約700両(現在価値約8,300万円)の出所についてと、

  第2節で克明に記録されて113項目に及ぶ支出の詳細をその根拠を正確な文献の実証で記述している。(第2章では@からLまで・お預り金として金銀請払帳にあり)

  事件後300年以上に亘り日本人の大きな関心事件である赤穂事件をこの様な数多くの証拠文献を辿り実証して、語り継がれている全体のストーリーをも学問的に順序だてて研究されている筆者の態度に脱帽するばかりです。

  第3節「難渋する無職生活」は十数名の階級別の浪人生活の困窮の実態を上記証拠を基に描いており事件の真偽の程が、納得できる歴史書であると今回学習できた。

●本文を中心にしつつも、江戸幕府開府約100年の元禄時代の江戸を中心とした5街道(東海道・中仙道・甲州街道・日光街道・奥州街道)とその他脇街道といった当時の日本のインフラ整備と物資流通更に貨幣経済の発達がこの本のバックグランドとして見えてくる。―写真参照―

●本筋と外れるが、本事件(元禄15年・1702年)から46年後の寛延元年(1748年)に有名な仮名手本忠臣蔵(竹田出雲等の浄瑠璃・大阪竹本座初演)が史実を基にしながらも面白く作文され爾来260年余日本人の忠臣蔵人気絶頂と為っている。登場事物の対比も含めて大序(1段目)から11段目(打入り)粗筋をコピーで紹介した。

●余談ながら。第3節冒頭の開城直後原惣右衛門が桑名藩士の従弟の件で山崎さんの祖先が当時の桑名藩の藩士だった様だ!また赤穂事件研究の古典的名著の著者渡辺世祐氏は小生家庭教師先の祖父で元東大文学ぶ教授で懐かしく拝見した。

○のどの渇きを癒す暑気払いを近くの赤坂タワービル地下で行い楽しくしめました。

         次回を10月11日(金)午後4時〜・赤坂分室で、第3章・第4章の討入り計画支出及び討り収支を佐鳥さんご夫妻にレポーターをお願いして、テキストは略終了して、案として12月12日(木)13時高輪泉岳寺集合して地下鉄浅草線で浅草橋乗換え両国下車吉良邸跡と回向院のアウトドアーで忘年会の予定。―ご興味のある方は尾島携帯090−8846−6714まで連絡ください。

                                                          以上

 写真はテキストと資料   

                    (文責 尾島正男)  H25年8月10日