今月のこの一句
                     平成二十九年二月

   死に下手の病上手の薬漬け    と志子

 誰でも逝く時はポックリを願うもの。しかし現実は延命治療などで惚けて寝た切り状態が増えています。医学の進歩は有り難い面も多いのですが、反面こうしたことの原因にもなっています。それを「死に下手」と「病上手」という反語の組合わせで上手く表し「薬漬け」で皮肉たっぷりにピシッと締めています。
  HEART川柳一人一句
               平成二十九年二月

 神々の戦に人が駆り出され        彰
 トランプだ豊洲だご飯まずくなり   利枝子
 死に下手の病上手の薬漬け      と志子
 こだわりにこだわり過ぎて客なくす    肇
 故郷の飛び魚出しが家の味       善弘
 窮屈なものだ社員の鏡とは       正武
 こだわって生きれる日々に感謝する   直路
 こだわりはないよといまだこだわりつ おさむ